介護施設で働く看護師にとって通所介護(デイサービス)での業務はやりがいのある仕事といえます。
しかし、通所介護で働ける看護師の数は大変少ないのが現状です。
通所介護での看護師の求人は人気がありますが各施設、各事業所での在籍数は1名もしくは2名程度となっています。
今回は通所介護における看護師の人員配置について説明します。
通所介護を始めとする介護施設では人員の配置基準が定められており、必要とされるスタッフ、有資格者等を決められた人数を必ず満たさなければなりません。
人員が足りていない場合の人員基準違反は「指定取り消し事由」に該当しますので、介護施設の運営者は慎重に毎日の出勤者を把握しています。
また、勤務表を作成される人は頭を悩ますこともあります。
もちろん、この人員配置の規定に看護師も定められています。
入所型の介護施設の場合には看護師の総数が3~5人と、在籍数が多いといえます。
ほとんどの通所介護の場合には1日に1人という在籍数です。
人員配置を基準にした場合に1日に1人看護師が必要なのであれば、看護師が休みの時に代わりの看護師が必要ですから、在籍は実質2人と考えがちです。
しかし、実際には看護師が1人という事業所がほとんどです。
通所介護では、日曜日、祭日がお休みのところもあります。
この場合には平日にお休みを取らなくてもある程度はお休みを確保できます。
また、足りない分のお休みは看護師が必ず必要な機能訓練加算という加算を、看護師がお休みの日は計上しないという方法があります。
ただ、実際の介護現場では、看護師が不在のため加算は計上しないが、通常の機能訓練の内容は実施されます。
また、外部からのリハビリの専門の作業療法士などを依頼して代理を立てています。
このように看護師を2人雇わずにやりくりしているデイサービスが多いのが現状です。
通所介護に勤務する看護職員の資格は、
とする、と決まっています。
経験については不問としているところが多いのですが、配置が1人という事から緊急事態や事故、利用者の急変等があった場合には一番頼りにされてしまうのも看護師です。
しかし、緊急事態に関しては各施設、各事業所にマニュアルがありますので、あまり心配する必要はありません。
事前に確認しておくことで緊急時にも安心して対応することができます。
通所介護(デイサービス)のサービスの1つに機能訓練があります。この機能訓練は主に看護師が行います。
機能訓練加算を算定していない施設では介護士が行う事もありますが、個別機能訓練の評価などは看護師が主体となって行います。
機能訓練を行う資格としては看護師のほかに理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 柔道整復士 あん摩マッサージ指圧師 があります。
看護師は人員基準において、人員が決まっています。
通所介護(デイサービス)に通われる利用者はデイルームに看護師がいることで安心して過ごすことができます。
高齢者となれば何かしら持病をもっていたり突発的に何かが起こることもあります。
しっかりとした人員配置により、通所介護としての役割を果たし、充実した時間を過ごしていただくために、預かっている利用時間の健康上の管理を行っていきます。
入浴であったり、運動の機会であったり、人との交流などその利用者の目的に合わせて心置きなく利用していただけるように精一杯の支援を心がけることが通所介護では必要になります。
医療行為の機会はあまりありませんが、利用者はもちろん、そのご家族や、介護士、相談員など他職種からの信頼は厚く、やりがいのある仕事になるはずです。
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