グループホームでの看護師の役割と仕事内容

グループホーム 看護師

看護師は病院だけではなく、最近では介護保険施設に多く必要とされ、求められています。
医療の専門職として介護保険施設にいる看護師は、医療的処置を行ったり、看護ケアを行ったり、医療の連携の架け橋の役割を果たす必要な存在です。

今回は、介護施設の中からグループホームでの看護師の役割と仕事内容について見ていきましょう。

■グループホームとは

グループホームとは、認知症の症状を持つ高齢者で自宅での生活が困難などの理由から、専門知識を持った介護職員による援助が受けられる介護福祉施設のことを言います。
介護スタッフの見守り、援助等を受けながら1フロア5~9人程度で共同生活をしています。

「認知症対応型共同生活介護施設」とも言い、入居者が共同で生活を営みながら家庭に近い環境で、症状の進行を遅らせたり、緩和したりすることを目的とします。

入居者一人一人の能力を見極めて、できることは自身で行って頂く、できない部分は何気なくサポートするといった具合に、できる限り自立することを目標に援助が行われています。

現在、グループホームでは看護師の配置は法律上義務づけられていません。しかし、どこのグループホームも今や看護師を必要としているのが現状です。

■グループホームでの看護師の役割

グループホームの看護師の役割は積極的な医療行為ではなく、点滴、胃ろう、経管栄養の管理がメインです。
グループホームでは介護士がメインで働いており、掃除や調理、洗濯などを行います。利用者に寄り添い、穏やかな時間の流れを崩さないように一緒に時間をすごします。

高齢者が多く体調を崩すケースが多いので、状態をよく観察するようにしましょう。

また、認知症を患っている人ばかりのため、意思の疎通が難しいことも多いので、状態を把握し健康管理を常に行っていきます。
言語だけではなく、顔色や様子など全体で把握することが大切で、長年の経験に基づいて観察することで気づくことができます。

看護師は、医療関連の専門的な知識を持っているので、ちょっとした変化にも対処することが期待されています。

高齢者になればなるほど、季節や気温の変化によって体調の変化が著しく気を抜けません。
小さな変化を見逃さないことで、未病のうちに対処することができます。
そのため、医療的な面では、看護師は家族対応や介護職員への指導なども行っていく役割を持っています。

■グループホームでの看護師の仕事内容

看護師としてグループホームに勤めている場合の仕事は、看護業務だけに限りません。
もちろん、命を預かっている医療のスペシャリストであって、利用者の方々の健康管理(バイタルチェックや薬の管理等)は、看護師が中心に行っていきます。

病院と違う点ともいえますが、日常生活に欠かせない家事労働についても、介護士や利用者たちと一緒に行います。
利用者一人一人と関わることができるので、温かい気持ちで仕事ができる職場ともいえます。
例えば調理をしたり洗濯をしたり、掃除だって一緒に行います。

ですので、病院勤務を経てグループホームに勤めた看護師は、驚いてしばらくは慣れないこともあるでしょう。
医療の現場でめまぐるしい時間を過ごしてきた看護師だからこそ、グループホームでの、のんびりと、緩やかな時間に落ち着かなさを最初は感じるかもしれません。

高齢者の時間の流れはゆっくりで、一緒に寄り添いながら過ごすことを求められます。
もちろん治療の完治が目標ですが、グループホームでは高齢者の方に寄り添い、認知症の人の話をじっくり聞いてあげ、穏やかな時間を過ごすことが目的であり、それが仕事といっても良いでしょう。

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