ケアマネジャーの仕事の中で、サービス担当者会議という業務があります。
サービス担当者会議とは、ケアマネジャーが作成したケアプランを、利用者に関わるサービス機関の担当者を集め、ケアプランの内容を検討する会議のことです。
サービス担当者会議に対して多くのケアマネジャーが「苦手」「大変」「緊張する」などマイナスなイメージを持っており、新人のケアマネジャーは特に苦手意識を持ちやすい業務です。
サービス担当者会議は介護保険を利用するにあたって避けては通れない業務です。
ケアプランを作成するに当たり、必ず開催しなければならないと法令で定められています。
苦手に感じる理由としては、スケジュール調整、情報収集、司会、進行、記録と全てケアマネジャーが行う必要があり、本人への負担が大きくなってしまうからです。
しかし、会議の準備や流れさえわかればスムーズにできます。
今回の記事では、サービス担当者会議を開催しなければならない時期、会議の準備、会議の流れについてお話しします。
サービス担当者会議の実施については、運営基準によってルールが決められています。
また、運営基準にはケアマネジャーが守らなければならない義務についても記されています。
この運営基準に該当しない場合には減算の対象になります。
運営基準は下記の通りです。
以上3つの時点で、担当者会議等を行っていないとき、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。
(参考資料 運営基準(第13条第9号、第14号))
その他、ケアプランに変更がある場合はその都度サービス担当者会議を開く必要があります。
まず、会議の趣旨を利用者、家族、サービス担当者にしっかり説明し、会議の意味を理解してもらいます。
会議の目的、つまり「なぜ会議をするのか」という理由を明確にします。
介護保険認定更新のため、新しいサービスを導入し、ケアプランが変更になるため等開催する意味をわかりやすく、正確に伝えて下さい。
次に情報収集です。
利用者、家族はこれまでのケアプランのモニタリング及びアセスメント確認を行います。そして、利用しているサービス事業所から、利用者に関する情報を集めます。
各サービス提供責任者はモニタリングもありますので、合わせて確認します。
情報収集したら、改めて課題となることはないか確認します。
話し合う内容を概ね、事前に決めておきましょう。
また、ケアプラン原案作成に当たり、目標やサービス内容について意見をもらえると良いでしょう。
サービス担当者会議の日程を決める際、まず利用者と家族の都合のよい日を確認します。
その後、ケアプランに位置付けている事業所やインフォーマルサービスへ連絡します。
日程を調整する際にアセスメント、ケアプラン原案とサービス担当者会議の要点や、協議内容を事前に渡せると良いと思います。
ケアプラン原案は、アセスメントや事業所の意見をもとにケアマネジャーが作成します。
介護保険認定期間や目標期間に間違いがないか、目的が利用者の意向に沿ったものになっているのかどうかを、確認して作成します。
サービス担当者会議の流れは一般的には下記のようになります。
サービス担当者会議は、ケアプランが変更になるたびに開催する為、月に数回は開催されます。
その為、開催する回数も経験と共に多くなり、徐々に慣れていきます。
スムーズに会議の進行ができない場合も、時には出てくると思いますが、サービス提供責任者にたくさん話をしてもらい、意見を引き出すことが大切です。
「会議」ととらえず、「利用者を中心としたチームの集まり」と考えを切り替え、より良い支援の場を作るようにすると、苦手意識を持つこと無く臨むことができます。
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