介護現場での調理師とは、文字通り介護施設で利用者の食事を作る職種のことを言います。基本的に個人の好みに合わせたものではなく、栄養のバランスと食べやすさを考えた食事を作ります。全員に同じものを食べていただきますが、一般の食事に対して大きさや形状などその疾患に応じた制限のある食事を特別食といい、利用者の状態に合わせて調理します。また、ケアマネジャーからの指示によって、利用者にアレルギーや食事制限がある場合には、個別メニューで対応することもあります。
現場の責任者になれば、調理師資格や食品衛生管理者などの各種資格が必要になってきますが、調理スタッフとしてならば、特に資格は必要ありません。一般的な調理ができればどなたでもできます。また、勤務に関しては、委託給食会社に所属して、そこから介護施設に派遣されることが多いです。
調理師の給与は、就業する地域や事業所によって異なりますが、ここでは委託給食会社の給与についてお話しします。
委託給食会社での正社員の給与
委託給食会社で正社員の場合は月給制を取っており、勤務する施設によっては基本給のほかに資格手当などの各種手当、賞与なども支給され、福利厚生などもあります。地域にもよりますが、大阪市内の場合、平均給与は月に18万円が一般的です。
委託給食会社での派遣社員の給与
委託給食会社から派遣される場合は、時給制を取っており、勤務時間数によって給与が決定します。地域にもよりますが、大阪市内の場合、平均時給は900円程度が一般的です。
前述したように、調理スタッフの場合は特に必要な資格はありませんが、ある程度の調理経験は求められます。ホテル勤務、パティシエ、外食産業など、様々な経歴の方が第一線で活躍されています。
介護食と病院食は違うものです。大量につくって味付けも決まったものと思われがちですが、介護食は一般の外食と変わらないものを出しています。予算も限られ、高い食材をふんだんに使えるわけではありませんが、そんな条件下でも、アイデアひとつで無限大の楽しさを提供することができます。自分が作りたい料理をつくるのではなく、食べて頂ける方にあわせて手間を惜しまないところに“人間味”が生まれます。
そして、また同様に神経を使うのが異物混入についてです。調理から提供まで気を抜ける瞬間はありません。例えば、布巾の糸くずや頭髪は混入する確率が非常に高いのでチェックしながら調理します。また、アレルギー対応が必要な方、減塩食を希望される方、糖尿病の方、胃潰瘍のため繊維質がダメな方など、メニューの制限も発生しますので、おいしさ以上の発想とアイデアが求められます。
さらに、食事中に食器が欠けていてケガをするケースもありますので、調理で使用する備品の管理も重要な仕事になります。また、食中毒を発生させない為の厨房内の衛生管理も大切な業務です。
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