居宅ケアマネジャーの仕事の中にモニタリングという業務があります。
これはケアマネジャーが必ず毎月利用者に対して行う業務です。
今回は、居宅ケアマネジャーのモニタリング業務について紹介します。
モニタリングとは、ケアマネジャーが定期的に利用者を訪ね、サービスの実施状況を確認する業務です。
せっかく一生懸命、利用者や家族、サービス担当者と作りあげたケアプランの内容が実際のケアで活かされていなかったら意味がないため、利用者や家族の実情に合わせて改良を加えます。
ケアマネジャーはケアプランで意図していないケアが行われていたり、行われるはずのケアが行われていなかったり、また利用者の状態の変化でケアプランの内容が実状に合わなくなることがあります。
そういったケアプランとのズレが生じていないかをケアマネジャーが確認する作業が、モニタリングです。
モニタリングは、ケアマネジャーが利用者の元を実際に訪ねて行います。
訪ねる場所は利用者の自宅をはじめ、デイサービスを利用している方であればデイサービスを訪ねることもあります。
ケアマネジャーが実際にサービスを利用しているところを確認することで、より正確に把握することができます。
自宅に伺う際はまず、利用者や家族にアポイントメントを取ります。訪問したい日時に対応していただくことが可能かどうか確認してください。
ケアマネジャーがモニタリングでサービス事業所に訪問する際は、利用者の利用日を確認してから、日程を決めましょう。
見せてもらいたいケアの内容などがある場合は、その旨を事前にサービス事業所に伝えておくとスムーズです。
また、訪問の際にはケアプランのサービス内容が簡単に書かれた用紙などを用意しておくといいかもしれません。
あとで記録を残す際に役立ってくれます。
モニタリングの内容は、ケアマネジャーが実際に聞き取りと観察を行った内容になります。
聞き取りに関しては、利用者やその家族、そしてサービス事業者に対して行います。モニタリングの内容としては主に以下の3点が挙げられます。
ケアマネジャーが利用者や家族に聞き取りを行う際は、難しい専門用語は使わずに、利用者本人が理解できるような質問を行うことが必要になります。
自宅への訪問の場合、家族からの聞き取り等をしても家族が見落としているような身体状況が見られることもあります。
専門的な視点から利用者の様子の変化や自宅の様子の変化はないかなどをケアマネジャー自らの目で観察しましょう。
また、それとは逆に、サービス事業者には、専門的な観点からの意見を求めましょう。
そして、サービス事業所での観察は、利用者のサービス利用中の表情や他の利用者との関係、プログラムへの参加状況などを確認すると良いでしょう。
聞き取りや観察が終わった後は、モニタリング結果を簡単にでもメモに残しておくことをお勧めします。
いざ、モニタリング結果を書類に残そうという時に大きな手助けになってくれます。
訪問後、ケアマネジャーはモニタリングした内容を用紙に書き記す必要があります。
モニタリング結果を書き記していないと、モニタリングを行っていないことと同然になってしまいます。
訪問後には特に以下の点に注意し、記録を残しておくと良いでしょう。
訪問時に残したメモをもとに、補足をしながら記入してください。
また、ケアマネジャーはモニタリングの結果、ケアプランが利用者の状況に合っていないと思われた場合は、ケアプランの変更について考慮する役割もあります。
介護保険下の介護サービスでは、ケアマネジャーのケアプランに従って介護サービスが行われます。
介護サービスの内容が合っていなければ、利用者や家族に負担がかかる場合もありますし、身体能力が低下しているような場合には、低下が進行してしまう事も考えられます。
ケアマネジャーはこのような事態を避けるために、プランの見直しは早めに行いましょう。
介護サービスが利用者に合っているのかという確認のため、利用者の変化の早期発見のためにもモニタリングは必要なのです。
ケアマネジャーが行うモニタリングは適切なサービスの提供のために必要不可欠な業務です。
利用者や家族が納得のいくサービス提供になるように丁寧に行っていきましょう。
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