ケアマネジャーがケアプランを作成するプロセスの中でもっとも重要な業務の一つが、サービス担当者会議です。サービス担当者会議を行なうには、ケアマネジャーとしてどのような事前準備が必要なのか、また、どのような内容なのかを紹介します。
サービス担当者会議とは、ケアプランを作成する時に、ケアマネジャーが作ったケアプラン原案について、サービスに関わる各サービス事業所の担当者や利用者、その家族が話し合う会議です。
その際、必要になってくるのが、ケアプランの原案です。ケアプランの原案は、利用者へのアセスメントをもとに、利用者とその家族の希望を聞いた上で作成します。
その中で、どのようなサービスが必要かわかった時点で、各サービス事業所に対応が可能なのかどうかをケアマネジャーが確認する必要があります。
サービス事業所側が対応可能であるということであれば、原案はそのまま使用し、サービス事業所側が対応できないということであれば、その他のサービス事業所に問い合わせる必要があります。
ケアプランが出来上がったところで、サービス担当者会議の日程調整を行います。使用するサービス事業所が多ければ多いほど一度に集まっていただかなければならない人数も多くなります。
サービス担当者会議は、利用者、利用者家族、各サービス事業所の担当者、ケアマネジャーがそれぞれ参加可能な日程で調整する必要があります。
まずは利用者とその家族、そしてケアマネジャーがサービス担当者会議に参加できる日をできるだけ多くピックアップしましょう。その上で、各サービス事業所の担当者に確認をとりましょう。
その際、サービス事業所の担当者からサービス担当者会議欠席の連絡が来る場合があります。
欠席の連絡が来た場合は、紹介の用紙とケアプランをサービス事業所に渡して、サービス担当者会議までに意見を記入してもらうようにしましょう。
訪問看護や訪問リハビリなどのサービス事業所に紹介を行う際は、看護師や理学療法士などの意見のみではなく、主治医の意見も聞き取りする場合もあります。
サービス担当者会議では、出来上がった原案をもとに話し合いが行われます。参加者の紹介から始まり、ケアプランの各議題の検討、各議題のまとめと利用者の意向確認、会議全体のまとめと課題の整理というのが主な流れです。
ケアプランの各議題の検討は、原案の内容について具体的に説明を行い、専門家に意見を求めることを言います。
その際も、利用者に伝わりやすくなるように専門用語はなるべく言い換えて話を進めるといいでしょう。
そうして意見があがった議題をケアマネジャーの言葉でまとめ、利用者に意向を確認してください。
言葉にならない声がないかどうか、利用者のしぐさなどにも注意を払うといいかもしれません。
最後に会議で話し合ったことをまとめ、参加者全員に最終確認がとれたら会議は終了です。
サービス担当者会議が終わった後は、ケアマネジャーがサービス担当者会議にて話し合われたことを簡単にまとめ、各サービス事業所の担当者に配布する必要があります。
サービス担当者会議に出席できなかった担当者には紹介に関する話し合いがどのような結果であったかを伝えます。
また、サービス担当者会議で話し合いの結果変わった部分があれば訂正し、ケアプランの原案を本プランにします。
できあがったケアプランは、再度利用者や家族に確認していただいた上で、署名・捺印をいただきましょう。
サービス担当者会議の場でケアマネジャーは司会を行いつつ、それぞれの意見をまとめ、それを書き記していかなければならないなど多くの役割をこなさなければいけません。
慣れないうちは緊張してしまうこともあるかもしれませんが、事前準備をしっかりと行って、余裕をもって会議に臨むと良いでしょう。
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