介護職員の業務では様々な身体状態や家庭環境を持つ利用者がいるため、必ずこれが正しいという答えは見つかりません。介護職員は自分の行っている業務には疑問を持ち、他にも適切な方法があるのではないかと考えていく姿勢が必要です。よって常にスキルアップに努め、向上心を持ち続けなくてはなりません。ここでは介護の仕事に関連した、スキルアップにつながる分野について一部を紹介します。
介護職員が福祉用具の知識を深める事は重要です。何故なら福祉用具を使用している方と接する機会が多く、適切に使用しているか、使用している用具が本人に合っているか、新たな用具が必要になっていないかを観察してケアマネジャー等に報告する必要があるからです。
例えば、杖歩行時のバランスが悪い場合、一点杖ではなく四点杖にすれば安定するのではないかと提案したり、杖の高さが本人に合っていない場合、別の物と交換するという意見を述べていきます。
また、浴槽の出入りが不安定な場合は浴槽の縁に取り外しができる手すりやバスボードを設置する事でスムーズな入浴動作を実現することが可能です。このように福祉用具の知識を持っている事で利用者の暮らしを支えるスキルが高まります。
施設によっては利用者の確実な状態把握につなげる為、各利用者に居室担当者を設定する所があります。施設内会議等で居室担当者に福祉用具の使用状況について意見を求められる事もあるため、福祉用具の知識は必要です。
介護に関する知識と技術によってサービスを提供する際、何故その行為を行うのかを把握する事が大切です。ベッドのシーツのしわを伸ばす事は褥瘡(じょくそう)予防、片麻痺の人が歩行する時、麻痺側に立つのは転倒予防というように根拠のあるサービス提供が重要です。
根拠のあるサービスを提供する事は利用者や職員との信頼向上につながり、分かりやすく丁寧な介護方法を人に教えられると判断されて、キャリアアップにも結び付きます。介護職員は直接利用者の身体に触れたり支えたりすることが多い為、日々行っている介護の意味を理解する必要があります。
介護の仕事は利用者の生活の場に入ってサービスを提供する仕事であり、直接身体に触れる事が多い為、利用者との信頼関係が重要です。介護が必要な方の人格を尊重して丁寧な対応を心掛ける必要があります。
そこで大切なのは優れたコミュニケーションスキルです。
利用者の話を否定せず、相手の側に身体を向けて時折うなずきながら話を真剣に聴いている姿勢を見せる、表情やしぐさからいち早く状態の変化に気付いて利用者に困っている事は無いか声を掛ける、手を握り、肩や背中をさする事で安心感を与える等、利用者に関心を持ち自分は常に味方であることを示す為にもコミュニケーションスキルを磨く事は必要です。
日頃から様々な人と接し、多様な価値観に触れる事で自分の基準にこだわらず、人の気持ちや考えを理解するトレーニングを積む事も重要です。
介護の仕事は様々な状態の方と接し、多様なスキルを磨く必要があります。スキルを高める事で多くの人に喜びや生きがいを感じられる空間を提供できるやりがいのある仕事が介護です。自らのスキルを活かして直接サービスを提供し、直接感謝を利用者から伝えられる事は介護の仕事の魅力でもあります。常に現状に満足せず、介護に関連する様々な分野のスキルを向上していく事は利用者の健康と暮らしを支えるプロフェッショナルとして大切です。→介護の仕事でスキルアップを目指すならエタンセルにお問い合わせ下さい。
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